養豚経営は一般的には以下のような飼養形態があります。
1.繁殖母豚群及び肥育豚の生産(分娩から肥育豚の仕上げまでを含む一貫生産)。
2.肥育豚の仕上げのみ。
どちらの場合も、収容施設は簡単なものから特殊な高密度の多頭飼育まで、様々です。
最も単純なものは放牧方式の分娩から肥育豚の仕上げまでを含む一貫生産の経営で、1グループの繁殖母豚群から、通常、年間2分娩(腹)を生産します。給餌器及び給水器を利用するので、その周辺でハエが繁殖します。このタイプの生産方法は急速に姿を消しつつあります。
大部分の養豚経営は、低密度または高密度の施設で行われています。
低密度の施設では、コンクリートの床(床敷がある場合もない場合もあります)及び前面に一部、開放部分のある簡単な構造 (時には他の用途から改造されたものもあります)をしています。外側には、給餌器や給水器を設置した飼育場(放牧場)やペンがあることもあります。
外側にペンのある低密度の豚舎の図。

外側にペンのある低密度の豚舎の断面図。

豚舎内及び外部のペンの糞尿は、スクレイパーまたは時折水洗によって除去されます。
ペンからの排水は、施設が適切に建設されていれば、沈澱槽を通過して貯留槽に集められます。しかし、排水を集める設備がなく、ペンの周辺に糞尿が一杯になると、ハエが繁殖してしまいます。
低密度の施設は、繁殖母豚群または肥育豚の仕上げ用に利用されます。育成から肥育豚の仕上げ用及び分娩用には、普通は隔離した豚舎を利用します。低密度の施設では、しばしば、繁殖母豚を2群用意し、時差的な生産を行っています。
高密度の施設では、豚舎は養豚専用に設計し、建設されています。
繁殖母豚群の分娩は時差的に綿密に計画され、通年連続生産を可能にしています。
肥育豚の仕上げのみの場合も、分娩から肥育豚の仕上げまでの一貫生産の場合も、高性能の豚舎や機器装置類が利用されています。
高密度の環境制御された部分スノコ豚舎の集合ペンの図

分娩から肥育豚の仕上げまでの一貫生産においては、隔離した豚舎または豚舎内の仕切られた場所が、種付け、妊娠、分娩、授乳期間及び仔豚の育成から肥育豚の仕上げまでの期間に利用されます。
育成から肥育豚の仕上げまでの期間は、肥育用仔豚の販売時の体重(18~28kg)または肥育豚の市場販売時の出荷体重(約100kg)まで飼育されます。
豚舎は完全にまたは部分的に閉鎖されていて、換気ファン及びヒーターを装備しています。気候が温暖な地域では、外側には部分的にカーテンが使用されています。給餌器及び給水器は自動です。
養豚経営の方向性としては、ウィンドレス(WL)のような完全密閉型の環境制御された施設での生産方法への志向に向かって来ています。このような生産方法によって、通年で全ての季節において、最大の生産効率を上げることが可能になります。
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