近代的な養豚経営における糞尿除去及び管理は、いろいろなタイプのスノコを設置することによって行われています。スノコ床は、金網、コンクリート板またはエキスパンデッドメタル(拡張金網)で作られ、床の全面、または部分的に設置されています。
部分的に設置されている場合には、約半分がコンクリート床で、残り約半分がスノコ床になっています。
部分スノコ豚舎の断面図

給餌器及び給水器は、通常、スノコ床部分に向かって傾斜しているコンクリートの床面に設置されています。
糞尿は、そのままスノコを通過するか、その下にあるコンクリート製の糞尿ピットの中に、スノコを通して水で洗い落とされます。しかし、スノコの枠には開口部がないので、枠に沿って糞尿が溜まり易く、そこでハエが繁殖します。
糞尿ピットは、頻繁に糞尿を戸外の貯留槽に水で流し込む場合には、比較的浅く作られています。
その反対に、スノコ床の下に深いピットを作ると、糞尿スラリーの長期間の貯留が可能になります。糞尿スラリーは、定期的に、ポンプで汲み出され、貯留槽に流されるかまたは圃場へ散布されます。
糞尿ピットは、臭気を減らすため、また豚に有害で機器装置類に腐食性のあるガスの充満を防ぐために換気(通常、陽圧にして換気ファンで)を十分行う必要があります。
豚の多頭化飼育の傾向及び高密度のウィンドレス(WL)のような生産方法への特化は、糞尿管理及びハエ防除の問題をより深刻化しています。
糞尿の残渣が、ペンの端(はし)に沿って堆積することがあるので、完全にはスノコを通して落としきれません。
また、糞尿をスノコの下に流し込むためには大量の水が必要なので、糞尿除去を完全に行うことは困難です。
深いピットで水位が十分にない場合には、部分的に積み重なり表面が乾燥して堅くなった糞尿からハエが発生します。
糞尿を嫌気的な貯留槽に流し込む方法は、酪農や養鶏場の糞尿処理にも利用されている一般的な方法です。もし貯留槽が小さ過ぎると、固形状の浮遊物(スカム )が堆積して、そこからハエが発生してしまいます。
温暖な気候の地域では、部分スノコ床及び糞尿の水洗設備は、前面に開放部分のあるカーテン付きの簡単な豚舎にも利用されます。
戸外にペンのある前面開放型の簡単な豚舎では、床が堅いので、糞尿はホースを用いて水で流し込むか、スクレイパーで除去します。
これらの豚舎はいずれも、ペンの側壁に沿った場所、レール(手すり)やフェンス(囲い柵)の下、ペンの隅(すみ)などに堆積した糞尿が、ハエの繁殖場所となります。
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