種名:ヒメクロバエ(オフィラ)Ophyra spp.
科名:イエバエ科Muscidae

オフィラ属(genus Ophyra)は、光沢黒色で、大きさはイエバエの約2/3です。イエバエと異なり、オフィラ属の第4縦脈(M1+2)は、翅の先端付近で湾曲していません(図16E)。
オフィラ属は、ヒメクロバエ(英名:Black garbage flyまたはDump fly)と呼ばれています。発育段階やライフサイクル(卵~成虫)はイエバエと非常によく似ています。卵は白色で、イエバエの卵と似ており、同じような場所に産卵されます。
幼虫は円筒形で、先端が細く、イエバエの幼虫に酷似しています。しかし、オフィラ属の幼虫はやや黄色味を帯び、イエバエの幼虫よりもやや細く、より活発です。
後部気門は明瞭で、それぞれほぼ平行な3本の直線状の細隙からなっています(図6D)。
上咽頭収縮性外部被膜はイエバエの幼虫と異なり、咽頭硬皮の細長い背面翼と2本の細長い口腔鉤があります(図7D)。蛹にはかなり突出した呼吸角があります。
オフィラ属はイエバエと同じ生息環境で繁殖し、特に鶏舎の中や乳牛の堆積した糞尿周辺で大量に発生します。
オフィラ属の幼虫は活発で、イエバエを含む他のハエの幼虫を捕食することがあります。
オフィラ属の幼虫に襲われた獲物は、その直後に麻痺状態になることがしばしば観察されるため、オフィラ属が毒素を注入するものと思われます。この行動によって、オフィラ属はイエバエの個体数の減少に何らかの役割を果たしているものと思われます。しかし、両種は畜産施設において同時に発生するので、オフィラ属も数が過剰になれば、イエバエと同じように不快なものになります。
オフィラ属は日当たりの良い場所を好み、(イエバエと一緒に)畜産施設周辺の草木で休んでいるのがしばしば観察されます。
|