近年の畜産施設は、ハエが繁殖し易いように設計されたのかと思われるほど、ハエの防除をより困難なものにしています。無論これは予想外の結末なのですが、家畜や家禽の畜産施設を設計する時にハエの繁殖を考慮しなかったことに他なりません。
ハエ防除対策は、畜産施設の業務の進歩に合わせて発展していかなければなりません。ハエの種類、発生数及びハエ防除対策の成功の全ては畜産業務、特に畜産施設及び糞尿処理の実務に影響されます。
畜産施設に適合した環境的、生物学的及び化学的防除を組合わせたハエの総合防除対策が、常に最も費用対効果の高い解決策を提供します。
この方法を行うには、様々なハエの種類(それらの生態及び行動を含む)、寄生昆虫及び捕食生物(生物学的防除)、糞尿管理技術、殺虫剤及び殺虫剤使用技術を理解することが重要です。
ハエ防除に関して一種類の殺虫剤のみに依存しても満足な結果は得られません。ハエの繁殖を最小限にし、かつハエの捕食生物や寄生昆虫の個体数を増加させるような適切な糞尿管理をすることによって、ハエの発生がある程度抑えられている場合に初めて、殺虫剤の効果が最大に発揮されます。
殺虫剤に対するハエの薬剤耐性、特にイエバエの薬剤耐性はもう一つの重要な要素です。新規の殺虫剤でさえ、広く使用が普及するにつれ、急速に薬剤耐性が獲得されていきます。さらに、一つの化学物質に対する薬剤耐性が、たとえハエの防除に一度も使用されたことがない別の化学物質であっても、同系統であるがために、しばしば交差耐性を伴うことがあります。
新規で効果の高いハエの防除用化学物質の開発には、時々成功しますが、その工程には時間と高額な費用がかかります。従って、薬剤耐性の発現を遅らせるか、または避けることが重要です。これは、殺虫剤を有効な環境的、生物学的対策と併用して使用することよってのみ達成することができます。
ハエを含む全ての有害昆虫の発生数は自然条件下によって変動します。その数は平均レベル以上及び以下に上がったり下がったりします。
効果的に管理するには、ハエの平均個体数を受け入れられるレベルに落とすために防除対策を組合せる必要があります。ハエを絶滅することはできませんが、発生数を耐えられるレベルに維持することはできます。
畜産施設内のイエバエやその他の種のハエの場合、明確な受け入れられる平均レベルは周囲の環境によって決まります。効果的なハエ防除プログラムは常に環境的、生物学的及び化学的防除を組合わせた総合的なハエ防除対策に基づかなければなりません。
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