畜産施設で一般的に見られるハエの寄生昆虫は小型のハチ目(膜翅目Hymenoptera)コガネバチ科PteromalidaeのMuscidifurax属、Spalangia 属及びPachycrepoideus属などになります(写真右及び下)。
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| 蛹殻内のハエの蛹の表面に産み付けられた寄生バチの卵 |
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これらの寄生バチは蛹殻を産卵管で刺してハエの蛹に通常1個卵を産み付けます。卵はハエの蛹を摂食しながら3段階の幼虫期を経て発育し、ハエの蛹を破壊します。寄生バチはハエの蛹殻内で蛹化し、穴を開け表面に出てきます。一匹の寄生蛹からは一匹の寄生バチが羽化します。
さらに、寄生バチが蛹殻内を這い回り滲出した体液を摂食することによって、多くのハエの蛹が破壊されます。その結果、傷ついた多くの蛹はハエの成虫になることができません。
寄生バチは通常、蛹殻内(26℃)のライフサイクル(卵~成虫)を完了するのに約3週間を必要とします。畜産施設周辺で見られる寄生バチの最も一般的な種は、コガネバチ科のMuscidifurax raptor (Gerault及びSanders)、Spalangia endius (Walker)、S. cameroni (Perkins)、S. nigroaenea (Curtis)及びPachycrepoideus vendemiae (Rondani)などになります。これらの一種類かそれ以上によるハエの蛹への寄生が、畜産施設内では、ほぼ40%にのぼります。
他の種であるコガネバチ科のNasonia vitripennis (Walker)も時々多く見られます。生態はその他の種と異なり一匹のハエの蛹に多くの卵を産みつけ、そして数匹(7~10匹)の寄生バチの成虫が発育し、蛹殻から羽化します。ハエの個体数の抑制という点でこの寄生バチの重要性については意見が分かれますが、非常に数が多い場合にはその存在は重要だと考えられます。
極めて湿気の多い糞尿中、特に野外では他の種のコガネバチ科のUrolepis rufipes (Ashmead)が見られます。非常に湿った状態の乳牛及び肉牛の飼育場では、その存在が重要だと考えられます。
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